法人の解散・清算とは?基本の流れと税務申告のポイント

企業活動を続けていく中で、事業の終了や組織再編の一環として「法人の解散・清算」を選択するケースがあります。しかし、解散を決めただけでは手続きは完了せず、会社法上の手続きと税務申告の両面で適切な対応が必要です。今回は、法人の解散・清算の基本的な流れと、税務申告における注意点を解説します。

  1. 法人解散の決議
    法人を解散するには、株主総会や社員総会で解散の決議を行います。定款に定められた事由や、株主総会の特別決議によって解散が決まります。解散登記を法務局に申請することで、会社は「清算会社」となります。
  2. 清算人の選任
    解散後は「清算人」が選任され、会社の財産管理や債務整理を行います。清算人は通常、代表取締役が務めますが、株主総会で別途選任することも可能です。
  3. 清算業務の内容
    清算人は以下の業務を担います。
  • 債権の回収
  • 債務の弁済
  • 残余財産の分配
    これらを完了した後、法人は消滅します。
  1. 税務申告の義務
    法人が解散すると、解散日を含む事業年度について「解散事業年度の確定申告」を行う必要があります。さらに、清算が完了するまでの期間について「清算事業年度の確定申告」も必要です。つまり、法人が消滅するまでに複数回の申告が発生する点に注意が必要です。
  2. 実務上の注意点
  • 解散事業年度の申告期限は解散日から2か月以内
  • 清算事業年度は1年ごとに区切り、清算結了まで申告が必要
  • 欠損金の繰越控除は原則として解散事業年度までしか適用できない
    まとめ
    法人の解散・清算は、会社法上の手続きと税務申告が密接に関わります。適切なタイミングで申告を行わないと、追徴課税や延滞税が発生する可能性もあります。専門家に相談しながら進めることで、スムーズかつ安心して法人の終了を迎えることができます。